オイルフィニッシュ塗装とは、植物性の乾性油を 木材に浸透させて耐久性を上げ 木材を内側から保護する塗装です。
この塗装法は 塗膜をほとんど形成しませんので 木の本来の美しさを感じられる自然な仕上がりになります。

木に直接触れる事ができる という事が素材を感じるには この上ない事だと考えています。
当工房のオイルの家具は 木そのものの色です。着色はしません。
使い込むほどに 飴色になり、お手入れを重ねる事で 艶も増します。
使い方や 生活のリズムによって それぞれ家具も歳をとります。
人と同じく 木によって その変化は様々ですが、木ならではの味わいと風格を増し 美しい経年変化を見せてくれます。

古くならない家具はありません。
キズや凹みを含めて 永く愛せる方法として オイル塗装で仕上げています。
劣化の一途をたどるウレタン塗装では得られない喜びがある様に思います。
それなりにメンテナンスの手間という面倒は伴いますが、メンテナンス自体は難しいものではありませんし ぜひ楽しんでメンテナンスしていただきたいです。
感覚としては 皮革製品に近い気がします。

メンテナンスの方法については、お届け時などに実演してご説明させていただいております。
心配な方には 事前に詳しくご説明させていただきますので ご相談ください。

普段 お使いになる際の注意点は、木が 水分や熱の影響を受ける という事です。
濡れたものを長時間放置した場合や、熱いものを直接置いたりすると 跡が残る事があります。
直射日光や 冷暖房の直接あたる場所での使用、湿気や乾燥の著しい場所では 木は伸縮します。
オイルの家具に限った事ではありませんが、無垢の木製品に起こる自然現象です。
お届け時などにも お伝えする様にはしていますが、上手く付き合っていただければと思います。

合板を使用した家具や ウレタン塗装仕上げの家具と比較すると、オイル仕上げの家具は 木の特性が強くなり 上記の傾向が大きい とお考えください。
ご理解いただいたうえでしたら、付き合っていく事は そう難しい事ではないと思います。
お渡しするワックスで油分を補いながら 末長くお使いください。